福三と申します。
幼稚園のときのイジメ。大卒後にひどくなったニキビ跡。就職してからの人間関係・・・さまざまな要因が重なり、わたしはトータル3年のニート生活を経験しました。
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学生のころとニートから復帰した後。これまで30を越えるお仕事を経験してきました。自身の体験をもとに、ニート明けのアルバイトの選び方をお伝えします。
いい事ばかりではないので、デメリットも正直に書いています。
- 【めざせ,社会復帰!】ひきこもり明けのアルバイトの選び方
- ニート明けにおすすめのアルバイト①【交通量調査】
- ニート明けにおすすめのアルバイト②【パン工場・お弁当工場のライン作業】
- ニート明けにおすすめのアルバイト③【仕分け作業】
- ニート明けにおすすめのアルバイト④【WebライターやWebデザイン】
- ニート明けにおすすめのアルバイト⑤【オフィスやアパートの共用部分の清掃】
- ニート明けにおすすめのアルバイト⑥【ピッキング】
- ニート明けにおすすめのアルバイト⑦【新聞配達】
- ニート明けにおすすめのアルバイト⑧【ポスティング】
- ニート明けにおすすめのアルバイト⑨【工場勤務 スマホの修理・工業製品の組み立て】
- まとめ:【“怖い”“続かない”を避ける方法】
【めざせ,社会復帰!】ひきこもり明けのアルバイトの選び方
選ぶポイント① 採用までのハードルが低いバイト
ニートは、自分に自信を失っている状態。
電話して面接を受けるだけでも怖いのに、「不採用」「不採用」ではさらに自信喪失してしまいます。「未経験OK!」「職歴不問」のように、採用までのハードルが低いバイトを選びましょう。
また、「大量採用!」「1日からOK!」のように、続けやすい仕事を選んだほうがいいです。
- 1日からOK・・・シフトを少なめにして、様子を見て増やすことができる
- 大量採用・・・一緒に仕事を始める人が多いほうが、安心できる
面接で“落ちにくい”バイトを選び、慣れたら長期の仕事に切り替えるほうが、無理なく復帰できます。
選ぶポイント② 覚えることが少なくて済むバイト
ニートは物理的な体力だけでなく、“人と関わる体力”も落ちています。高度なコミュニケーションが要求される仕事だと、気疲れしてしまいます。
黙々とできる仕事、単純なルーティンをくり返す仕事のほうが、復帰の第一歩に向いています。
選ぶポイント③ 在宅でも可能なバイト(=対面が怖い場合)
田舎にお住いだったり、あまりに対人恐怖症で人と接するのが怖い・・・そんな場合は、在宅でできるお仕事も選択肢になります。たとえば、
- Webライター
- 文字起こし
- プログラミング
などです。
ニートにはパソコンが得意なかたが多いので、始めるハードルが低いのは利点。
ただし、これらの仕事は、原則として低単価です。まとまった収入を得るには、実績を積み上げてゆく必要があります。納期があるので、“自己管理ができる”ことも前提条件となります。
選ぶポイント④ 自転車や車で通える距離にあるバイト
わたしは、電車でバイト先に通っていたことがあります。職場に向かうのに、2度も乗り換えが必要でした。利用客の多いターミナル駅に着くと、ドッと疲れたものです。
学生のキャッキャッという話し声。立派なスーツを着ている社会人たち・・・
- 自分が社会の枠組みから外れたことを、直視してしまう
- 音にも敏感になっているので、ざわめきや喧騒(けんそう)が気になってしまう
この感覚は、元ニートでないとわからないと思います。大人数のいる場所に行くだけでも、不安になってしまうのです。
できれば、自転車で通える範囲内。職場への行き帰りにストレスを感じずに済む、近場がおすすめです。
ニート明けにおすすめのアルバイト①【交通量調査】
交通量調査は、1日だけの単発バイトになります。
- 12時間拘束
- 24時間拘束
日払いで10,000円、20,000円といったお給料がすぐもらえるのが魅力。
仕事内容もかんたんで、カウンターで交通量を計測したり、渋滞の長さを目測したりします。交代の時ぐらいしか人と話さないので、コミュニケーションが苦手な人も大丈夫。
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調査会社に登録すれば、またお仕事を紹介してもらえます。ただし、交通量調査は11月から2月上旬に集中するお仕事。あくまで単発バイトです。
ニート明けにおすすめのアルバイト②【パン工場・お弁当工場のライン作業】
ここでいう「お弁当工場」とはレジスタッフではなく、「食品製造」のお仕事のことです。
・パン工場で、ベルトコンベアで流れてくるパンを検品する
などのお仕事があります。
帽子をかぶってマスクをして仕事をしますので、人目が気になりません。まかないがあったり食堂が安く利用できたりと、食費を浮かせることが可能です。
まで見据えるなら、おすすめのお仕事。
ただし、食品の製造は立ち仕事で、長時間勤務になります。また、ライン作業は「時計の針がなかなか進まない」という感覚になります。
ニート明けにおすすめのアルバイト③【仕分け作業】
「仕分け作業」とは倉庫や物流センターに集められた荷物を配送エリア(=行き先)ごとに分ける作業です。
たとえば、宅配便の仕分けなら、ベルトコンベアから流れてくる荷物を担当エリアに振り分けます。
通販の仕分けなら、伝票に書かれた商品を探して(=ピッキング)、ダンボールや袋に詰めてゆく(=梱包)も作業工程に含まれることがあります。
仕事自体は、ものの数日で覚えられる程かんたんです。
ただし、倉庫や物流センターによっては、数十キロもする重たい荷物を扱うこともあります。たとえば、お米や重機の部品など。
バイト情報誌では、「仕分け作業」「軽作業」で探すことになります。応募するときは、「どういった荷物を扱うのか?」事前に調べておくとギャップを埋められます。
場合によっては、“地雷”になることもあり得ます。
ニート明けにおすすめのアルバイト④【WebライターやWebデザイン】
Webライターとは、クライアントさんと個別に契約し、与えられたテーマについて文章を書く仕事です。
クラウドワークス やランサーズといったクラウドソーシングのサイトに登録し、お仕事を受注。記事を納品すれば、お給料が銀行口座に振り込まれます。
報酬は時給ではなく、「1文字あたり0.3円」のように文字単価で決まります。
文字通り、在宅で誰にも会わずに仕事ができます。
ただし、経験の少ないうちは、文字単価の低い仕事しか見つけられません。実績を積み、徐々に文字単価を上げてゆくのが通常です。
例外的に、特定のジャンルの専門知識があると、高単価の仕事を請け負えることがあります。
・医療・看護系の知識
・美容の知識
クラウドソーシングの会社は増えています。Webデザインや翻訳、動画編集の専門スキルがあれば、すぐに収益を得るのも可能です。
ただし、Webライターのネックは、労働環境がニートとほぼ変わらないという点。経験上、ライターの仕事をやるなら、
- 週2~3日ほどの体を動かす仕事をやる
- 残りの時間でできる範囲のライター業を受注する
のように組み合わせたほうが、気分転換になって続けやすいです。
「家にこもって誰とも話さない」状態のままなら、精神的にはニートと変わらないので。
ニート明けにおすすめのアルバイト⑤【オフィスやアパートの共用部分の清掃】
オフィス内外の清掃(会社が始まる前に掃除)、マンションの共用部分やエントランスの清掃、ゴミ捨てなどのお仕事。
1日3~4時間ほどと実働時間が短く、経験がなくてもできるのは利点。
どちらかというと主婦や中高年のかた向けで、若い人は採用されにくいのはデメリット。
また、この仕事を探すときは、勤務地が1か所なのか、あちこちに出向かなければならないのか、確認してください。車で何か所もめぐるようなお仕事は、ニート明けには向きません。
ニート明けにおすすめのアルバイト⑥【ピッキング】
「ピッキング」とは広い倉庫の中から、伝票に書かれた商品を取り出す(=ピックアップ)仕事。
ひたすら同じルーティーンをくり返してゆきます。覚えることはないに等しいので、誰でもできます。
ただし、扱う商品によっては体力を使います。
たとえば、ネジやタオル、日用雑貨など軽いものだけ扱うなら楽です。しかし、私は「コンビニ向け商品のピッキング」という広告に応募し、ビールやペットボトルを扱う部署に回され、地獄を見たことがあります。
やはり、募集前に「何をメインに扱う倉庫なのか?」調べておく必要があります。
ニート明けにおすすめのアルバイト⑦【新聞配達】
新聞を、各ご家庭や事業所に配達するお仕事。お近くで仕事を探しやすく、早朝ならば人と顔を合わせずに済むのが利点です。
配達するルートを覚えてしまえば、軽い運動代わりにもなります。
原付免許を持っていると有利。
ただし、雨降りの日は路面がすべって危険なので、事故だけは気をつけねばなりません。新聞配達に限らず、運転するお仕事は慣れてからのほうが注意が必要です。
ニート明けにおすすめのアルバイト⑧【ポスティング】
「ポスティング」とは、いわゆるチラシ配りのお仕事。
ダンボールで送られてきたチラシを、指定された範囲のご家庭に配ります。
歩合給ならば1投函3~5円と安めですが、
・職場の人間関係を気にする必要がない
という利点があります。
当たり前ですが、「投函せずにどっかに処分してしまおう」と不正はできません。会社側が配達エリアに電話をかけ、チラシが投函されたか確認しているそうです。
また、投函するときに住民のかたと遭遇すると、怒られてしまう可能性もあります。
ニート明けにおすすめのアルバイト⑨【工場勤務 スマホの修理・工業製品の組み立て】
工場勤務のお仕事。
たとえば、スマホのキッティング。マニュアルを見ながら、アプリをインストールしたり設定するお仕事。
あるいは、ラインに入って、車載カメラなど工業製品を組み立ててゆくお仕事。正確さが求められますが、手先が器用な人はやりがいを感じられます。
まとめ:【“怖い”“続かない”を避ける方法】
数年間ひきこもりだった人がアルバイトを探すときは、
② 覚えることが少ない単純作業
③ 在宅のお仕事(どうしても人と会うのが難しい場合)
④ 自転車で通えるような近場のお仕事
などが選ぶポイントとなります。
ずっとニートだった人は、外へ出るだけでも大変です。わたしの経験上、気をつけたいポイントをあと2つ加えます。
⑤ 仕事内容ができるだけ具体的であること
「倉庫内のかんたん作業」
「スマホでかんたん作業」(在宅の仕事)
バイト情報誌やweb上に具体的な仕事内容が記載されていない場合は、避けてください。
「軽作業」と書かれていたのに重労働だった、みたいな“地雷”である可能性が高いからです
⑥ 繁忙期・大量募集のときに応募する
ピッキングをしたときに経験したのですが、新人として採用されたのが「わたしともう一人だけ」だけでした。人間関係ができあがっている環境に、一人ポツンと投げ込まれるのは結構なストレスになります。
「大量募集」の仕事なら自分以外にも新人がたくさんいることになるので、自分だけに注目が集まらなくて済みます。
宅配ならお中元やお歳暮の時期、食品工場ならクリスマス前や大型連休前に応募すると、自分以外にも新人がたくさんいるので精神的に楽です
ずっと家に引きこもっていたかたは、どうしても自己評価を低くしてしまいがちです。自分だけがエスカレーターから取り残されたような気持ちかもしれません。
でも、私を含め、ニートから社会復帰した人間なんて何万人もいます。皆さんだけではないので、まずは一歩ふみ出してください。
きっと、家にこもっていた時には得られない充足感を味わえる日が来ます。